近藤勇の好物たまふわORたまごふわふわ?江戸時代の高級料理!!

地域

新選組の近藤勇の好物だったとされる江戸時代の高級料理「たまごふわふわ」は、静岡県袋井市の郷土料理として商標登録されているものである。
以前アニメ「刀剣乱舞」に出てきたことで注目されたこともあったが、今回はSBS「所さんのお届け物です」に取り上げられたこともあって再び注目。(「所さんお届け物です!」は日光街道の新名物「たまふわ」という内容です)

知らない人の為に

「たまごふわふわ」ってなあに?

江戸時代に考案された最古の卵料理ともいわれています。(文献が残っている)

主役の卵とだし汁で簡単に作ることが出来ますが、江戸時代では卵は高級品でなかなか庶民が食べられるものではなかったと言われています。

茶碗蒸しのふわふわシンプルみたいな感じの料理ですが茶碗蒸しとは全く違った食感を味わうことが出来ます。
シンプルなのにとろけそうなふわふわ食感と出汁のうまみが人気です。

「たまごふわふわ」の歴史

「たまごふわふわ」がはじめて文献に登場するのは1626年京都の二条城で徳川家光が後水尾天皇をもてなした献立のひとつだったというものです。
当時はこの「たまごふわふわ」は将軍に献上するなどなかなか庶民の口には届かない高級料理だったようです。
1802~1809年にはおなじみ弥次さん喜多さんの「東海道中膝栗毛」でも袋井宿で「たまごふわふわ」を食べる様子が著されています。
袋井宿は旧東海道の宿場で、東海道五十三次の宿場では江戸から27番目でちょうど真ん中にあたります。
1813年大阪の豪商・升屋平右衛門の「仙台下向日記」には、袋井宿の太田脇本陣に宿泊した折には、朝食に「たまごふわふわ」があったと記されています。
江戸時代末期には新選組の近藤勇が東海道を往来する際に袋井宿に立ち寄り好んでこの「たまごふわふわ」を食べたともいわれています。

「たまごふわふわ」レシピ

「たまごふわふわ」ってなあに、でも記しましたが材料もとてもシンプルでほとんどの家にあるものですぐに作ることが出来ます。

アレンジもしやすいのでレシピを検索するとたくさんのレシピが出てきますが、基礎ともいえる袋井市の王道レシピをご紹介します。

材料(1人分)

  • だし汁(こんぶ、シイタケ、かつおぶし)…200cc
  • 卵…1個
  • 塩…小さじ4分の1
  • 薄口しょう油…大さじ4分の1
  • こしょう…少々
  • みりん…少々

作り方

  1. だし汁に、塩・薄口しょう油・こしょうを加えてすまし汁を作り、180cc(A)と20cc(B)に分ける。鍋に(A)のすまし汁を入れ、ふたをした状態で火にかける。
  2. ボールに卵と(B)のすまし汁・みりんを少々入れ、ハンドミキサー(ない場合は、泡立て器でも可)でクリーム状になるまでよく混ぜる(最低4~5分)。
  3. 1が煮立ったら火を止め、なべの縁から2を一気に流し込み、ふたをして蒸らす。(この時、ふたが冷めないよう、あらかじめ暖めておくと上手に蒸らすことができます)

袋井市ホームページより

袋井市観光協会によって、この「たまごふわふわ」が再現されました。
他にもスイーツやお好み焼きなど、様々な種類の「たまごふわふわ」が開発されています。

袋井市にはこの「たまごふわふわ」を提供しているレストランも何軒かあるので食べ比べてみるのもいいでしょう。

茶碗蒸しのルーツともいわれていますので具材をいれたりしてオリジナルがいろいろ出来るので試してみてください。

2020年に放送された「新説!所JAPAN(所ジャパン)」ではバズレシピで人気のリュウジさんがネギや鶏肉などを入れて紹介していました。
ちなみに私はだし汁は麺つゆで手抜きしてツナいれたりします。

簡単とは言っても泡立てには苦労しました。
今はハンドミキサーを使いますが江戸時代ではたいへんだったでしょうね。

杉戸宿「たまふわ」

袋井宿の名物として紹介してきましたが、今回放送される「所さんおとどけものです」では埼玉にある杉江宿から歴史あるグルメが楽しめる宿場町にユニークな新名物があるということで紹介されます。

埼玉県南東部にある杉戸宿は日光街道の宿場町として栄えてきた街です。
日光街道は江戸日本橋と日光東照宮を結ぶ主要街道として多くの人々に利用されてきました。
日光街道には21の宿場が設置されましたが、戸宿は、江戸から数えて5番目の宿場として古くから栄えてきた宿場町です。

2016年に埼玉県杉戸町開宿400年の年プロジェクト~として、町内の企業と県立杉戸農業高等学校でさまざまな杉戸宿新グルメが商品化されました。

「たまごふわふわ」というネーミングはすでに袋井市で商標登録されていたため杉戸宿では「たまふわ」というネーミングになったようです。

まとめ

静岡県民の私は杉戸宿のことを知らなかったのですが、ひとつの卵料理が縁で杉戸町という街に興味を持つことになりました。
杉戸町に訪問して「たまふわ」食べてみたくなりました。

皆さんも「袋井市」、「杉戸町」に訪問してこの卵料理の食べ比べをしてみてはいかがでしょうか?

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